あしあと。

重い話から軽い話まで 体験をもとにつづります

【2/3】パニック障害って何? - パニック発作とは

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このページは <パニック発作> についてです。

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 予期不安・広場恐怖 は次ページ  

 

 

 

症状

突然ですが、

  もし目の前に、刃物を持った人物がいたらどうしますか

  そして喉元にナイフを突きつけられたらどう感じるでしょうか



これを想像することは、パニック発作への理解に繋がるかもしれません。

後ほど理由を書きます

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パニック発作は、パニック障害の主症状です。

次ページに書く予期不安・広場恐怖と違い、

薬である程度コントロールできます。

発作がどんな感じかざっくり言うと、

  急に起こる様々な身体症状と共に、強烈な恐怖・不安感に襲われる

だと思います。

……あまりピンとこないかもしれませんね。

ちょっとこらえて読んでくださると嬉しいです。

 

 

 

パニック発作で特徴的なのは、


  基本的に、何の脈絡もなく突然症状が出る

  身体症状が多く、それらがほぼ同時に起きる

  一般的に、10分ほどで症状がピークに達し、30分ほどでおさまる

  救急車を呼ぶ・呼ばれる人もいるほど苦しい

  発作は1回かぎりでなく、たびたび繰り返す

こんな感じかと思います。


わかりにくいところを補足してみます。

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脈絡のなさは本当にびっくりします。

 

私の場合、夜寝ている時リラックスしている時にすら起こります。

「え? 今?」

と自分でも思います。

 

理由が全く思い当たらない、分からないんです。

本当に突然、ドッ、と症状がでます

 

次の発作がいつくるかも分かりません。

1週間後かもしれないし、1時間後かもしれません。

 

病気が進むと別のパターンも出てくるのですが、

それは次のページで書きますね。

-

私の場合、発作の進行は

 

ピーンとくる感じで、急に何だかざわざわしだす

→段々動悸や息苦しさ、めまいが出てくる

→他の様々な症状も出てくる→激化

→段々おさまる

 

という感じです。

 

ざわざわは直前に感じる前兆のようなもので、

「虫の知らせ」という単語がぴったりです。

 

現在は常用薬(毎日決まって飲む薬)に加え、

このざわざわを感じたら頓服薬(症状が酷い時に飲む薬)を飲みます。

薬が効けば、ザワザワが去って終わります。

 

私だけかもしれませんが、

ずっと1日中、微妙にそわそわざわざわしている時もあります。

眉間のあたりがムズムズもやもやしていることも。

-

ざわざわ感がおさまらないと、一緒に他の症状が出てきます。

 

症状は様々で、

実際に体験したことのあるものだけでも

 

ざわざわ感、動悸、胸痛、過呼吸、息苦しい、

呼吸が上手くできない、声が上手く出ない、

冷や汗、震え、けいれん、めまい、耳鳴り、

頭がふわふわする、眉間のあたりがもやもやする、

寒気、ほてり、血の気が引く感じ、吐き気、腹痛、

腹部全体の不快感、倒れる、失神

……などなど

 

たくさんです。

 

それと並行して

心の奥底から湧き上がるような不安恐怖に襲われます。

 

しんでしまうかも

心筋梗塞かも

しにたくない

助けて!

気が狂いそう!!!

 

みたいな感じです。

 

文章だけだと大したことがないように感じられるかもしれませんが、

筆舌に尽くしがたい感覚です……

これはページ冒頭で書いた質問の理由にも繋がってきます。

-

とにかくツラいこのパニック発作、救急車を呼んでしまう人も多いと聞きます。

 

私自身は、救急外来に駆け込んでいました。

時にタクシー、時に身内によって車で。

 

でも

体の検査しても異常がないし、病院につく頃には症状がおさまっていたりして……

 

ここでパニック障害の可能性を指摘される方もいるようなのですが、

私は毎回「ストレスでしょう」と言われていました。

 

このどうしようもない蟻地獄にはまったような気持ち、

周りにたくさん迷惑をかけて申し訳ない気持ちが重なり、

当時は悪循環に入っていたと思います。

 

「またかよ」「大げさ」「嘘つき」とか思われてたりするのかな

と、落ち込んだりしました。

 

だから何でもない風に振る舞おうとするんですけど、

起こってしまったらやっぱり耐えられませんでした。

 

私は幸いにも周囲の人々に恵まれ、

面と向かってネガティブなことを言われた経験はないです。

それでも追い込まれていきました。

 

実際に症状が出るのに原因が分からないというのが相当キツかったです。

 

原因と例外


強烈な不安とは

私にとって「現実味をもった命の危機」という感じです。

恐ろしすぎて、初めて発作が起きた時のことを鮮明に覚えているほどです。

 

いやいや、大げさな、有り得ないでしょ

なんて思う方もいるでしょう。

 

しかし、現在有力説とされる発作の原因のうち、

によるものを知ると、納得できる部分があるかもしれません。

 

それは「脳機能異常」です。- 参考: 厚生労働省サイト

 

私たちの脳には、

恐怖神経回路

というシステムが元々備わっていると考えられています。

そこには、命の危険を察知して体を臨戦態勢にする仕組みがあるらしいのです。

 

たとえば、呼吸や心臓の鼓動を早くすること。

 

負担のかかる動きには酸素がたくさん必要なのですが、

こうすると、

いつもよりたくさん取り入れた酸素を、心臓で素早く体中に送り出せます。

その結果、戦ったり逃げたりしやすくなるんですね。

 

軽い例だと、緊張した時にドキドキするのも同じです。

 

このように正しく働けば命を助けるシステムが、

危険のない日常生活でも何らかのきっかけでONになり、過剰に反応してしまう。

という説なんですね。

 

また、

このシステムは主にセロトニン神経というものによって制御されているとのこと。

そして、

パニック障害に有効とされるは、そのセロトニンの働きを強める作用をもちます。

恐怖神経回路を正してあげよう、という感じでしょうか。

薬でパニック発作を予防・軽減できる理由が分かりますね。

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ちなみに、

この本能の要とされるのは、扁桃体という脳の一部位です。

 

そして、興味深いことに

ウルバッハ・ビーテ病(ウルバッハ・ヴィーデ類脂質蛋白症)という病気の1症状として

扁桃体にダメージを受けている実験協力者は

恐怖を感じない

という研究結果があります。- 参考: 米科学誌カレント・バイオロジー(英語)

 

ここでやっと、

冒頭に

もし目の前に刃物を持った人物がいたら
そして喉元にナイフを突きつけられたら

と書いた理由です。

 

この状況は、その実験協力者がプライベートで実際に経験したものなのです。

 

危険人物に自分から近づいてしまい、脅されても全く動じなかったそう。

 

恐怖を感じない

命を守るシステムが働かない

というわけですね。

 

そのためか、自分を進んで危険にさらしています。

ここまで生きてこられたのが不思議だ、と研究者も感じたとか。

 

当たり前のことかもしれませんが、

怖く感じること・不安に思うこと、それ自体は必要なことなんですね。

 

個人的に、脳機能異常とこの研究について両方知ったことはプラスになっています。

発作時、頭の片隅で「今は怖がらなくていいよ」という客観的な考え方ができたり、

薬の「不安を和らげる」というような説明文章も、現実的に捉えられるようになりました。

 

結果、症状を冷静に見られる感じがして

私は気持ちが楽になりました。

 

なので、参考になるかと記してみました。

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この項目の最後に。

 

パニック発作に似た発作のことを

パニック様症状

と呼ぶそうです。

 

パニック様症状は、

パニック発作ほど症状が広くない発作で、

繰り返さないことが特徴とされ、

ストレスなどにより誰にでも起こる可能性があるといいます。

 

そう考えると、パニック障害でない方にも

こういうことがあるんだよ

と、身近に感じてもらえるような気がしています。

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  次ページへ続く